PLエキスにニュートロックスサン？「飲む日焼け止め」の効果は？主成分は一体どっちがいいの？

日差しが強くなってくると気になるのが、紫外線ですよね。

シミやそばかす、しわやたるみ…百害あって一利なしなのが紫外線。その対策として最もメジャーなのは日焼け止め。

クリームタイプやミルク、スプレータイプ等多種多様。

そんな日焼け止めに実は最近“飲む”タイプが発売されて人気を呼んでいるのをご存知でしょうか？

飲んで紫外線対策が出来ればそれに越したことはありませんよね！

汗をかけば塗りなおさなくちゃいけないし、仕事中はそんな暇なんかない人も多く、「うっかり焼け」をしてしまう人も多いはず。

というわけで、飲む日焼け止めについて今回はご紹介していきたいと思います。

Contents

1 飲む日焼け止めの正体は？
2 飲む日焼け止めにも2種類ある
3 補足

飲む日焼け止めの正体は？

【飲む日焼け止めの基本データ】
●紫外線によって引き起こされる肌ダメージを事前にケアしてくれるサプリメント

●抗酸化成分が配合されており、紫外線を浴びることで過剰生成される活性酸素と戦い、たるみやしわを防いでくれる

●紫外線がもたらしてしまうお肌の炎症をストップ。メラニンの過剰生成を抑え、シミの生成も抑制してくれる

わかりやすく説明すると、

●塗る日焼け止め→予防として働いてくれる存在。紫外線がお肌に影響を与えるのをブロックする

●飲む日焼け止め→処置として働いてくれる存在。すでに受けてしまった紫外線によるお肌の影響に対して働きかけてくれる

ということなんですね。

飲む日焼け止めにも2種類ある

うっかり焼けてしまったことを考えて、飲む日焼け止めも早速導入したい！そう考えていらっしゃる方も多いはず。

そんな飲む日焼け止め初心者さんがまず最初に迷いがちなのが、「PLエキス」と「ニュートロックスサン」。

購入を迷っている方のために、こちらの違いもご紹介しておきます。

【PLエキス】
●シダ植物の一種であるダイオウウラボシから抽出された抗酸化力の高い成分を用いている

●別名“フェーンブロック”

●外資の飲む日焼け止めで良く用いられる成分

【ニュートロックスサン】
●スペイン　ミギュエル大学のニコル博士とモンテローザ社が開発した成分

●ローズマリーエキスとシトラス果実から抽出された成分

●国産の飲む日焼け止めで良く用いられる成分

これら2つの成分の大きな違いは次の通り。

名称	PL(ポリペプチドロイコトモス)エキス	ニュートロックスサン
原料	シダ植物ポリリディウムリュウコトモス	ローズマリー葉・シトラス果実（ポリフェノール）
特徴	短期即効型（比較的すぐに効果が実感できる）	長期遅効型（継続的に飲むことでゆっくり、じっくり長時間効果が期待できる）

PLエキスは短期即効型、例えば、デートや合コン、結婚式のなどのイベント前のような、お肌の調子を整えておきたいシーンに適切な成分だと思います。

そしてニュートロックスサンは、いわば漢方のように長期間飲み続けることで、ゆっくりそしてじっくりと効果があらわれる特徴があります。

両者ともに紫外線のA波に対してもB波に対しても、しっかり働きかけてくれます。

お肌の炎症も抑えてくれますし、活性酸素に対しても働きかけてくれますよ。

ただ、PLエキスに関しては、アレルギーがある方は控えたほうが良さそうですね。

というのも実は、PLエキスは前述の通りシダ植物を用いた成分です。

シダ植物にはアレルギーを誘発する可能性があるというデメリットがありますので、お肌にかゆみが出てしまう方もいるんだといいます。

私自身、観葉植物でお肌がかぶれた経験があるので、同じような経験がある方は控えたほうが良さそうですよ。

又どちらのタイプでも、妊娠中の方や授乳中の方、小さいお子さんは控えるのがベスト。

通院・服薬中の方もお医者様に相談してくださいね。

補足

下記は、PLエキス・ニュートロックスサンの研究論文を要約したものです。

【PLエキスについて】

散発性黒色腫(MM)高リスク患者における経口ポリペプチドロイコトモス（PL）抽出物の利点

要旨
バックグラウンド：
UV放射およびメラノサイト性母斑の存在は、散発性黒色腫（MM）の主な危険因子である。経口光防護剤による皮膚の保護には大きな利点がある。

目的：
本発明者らは、UV誘発性紅斑を減少させる能力を分析する皮膚癌のリスクのある患者の全身光防護を改善するために経口ポリポジウムロイコトモス（PL）抽出物の可能な役割を調べた。また、MC1R多型とCDKN2Aの間の相互作用を、最小紅斑量（MED）と経口PL後の応答に及ぼす影響について検討した。

方法：
合計61例の患者（家族性および/または多発性MM患者25人、散発性MM患者20人、MMの既往のない非定型モル症候群患者16人）に、1080 PLのmg。

結果：
経口PL処置は、全群患者（0.123〜0.161 J / cm（2）、p <0.05）においてMED平均を有意に増加させた。有意ではないが、家族性MM患者のMEDに対するPLの効果はMM群（U = 273、p = 0.06）に比べて強かった。家族性MMの患者の中で、突然変異したCDKN2Aおよび/またはMC1Rの多型を示す患者は、PLによる治療に対する応答の差が大きかった。

制限：
患者数の減少。人員コントロールはなし。

結論：
PLの投与は、すべての患者において、UVRに対する感受性の有意な低下をもたらす（p <0.05）。ダークアイ患者およびより高いUVR感受性（基底MEDが低い）を有する患者は、経口PL治療から最も利益を受けるであろう。

＜引用元：＞https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22849563

【ニュートロックスサンについて】

ローズマリー（Rosmarinus officinalis）とグレープフルーツ（Citrus paradisi）ポリフェノールの組み合わせによる皮膚の光防護効果と抗カビ効果

要旨
バックグラウンド
植物ポリフェノールは、紫外線（UVR）誘発性皮膚変性を防止するのに有効であることが判明している。これらの化合物に基づく食事療法は、継続的な補助的な光防護手段を提供するための安全かつ有効な方法であり得る。以前の研究では、ローズマリー（Rosmarinus officinalis）とグレープフルーツ（Citrus paradisi）抽出物の組み合わせが、皮膚細胞モデルおよびヒトパイロット試験の両方において潜在的な光保護効果を示した。

目的
我々は、UVR曝露（発赤および脂質過酸化物）に対する個々の感受性を低下させ、皮膚のしわおよび弾力を改善することにおいて、ローズマリー（R. officinalis）およびグレープフルーツ（C.paradisi）の組み合わせの有効性を調べた。

設計
無作為化された、並行グループ研究が90人の被験者に対して行われた。さらに、パイロット無作為化クロスオーバー試験を5人の被験者に対して行った。 IからIIIへの皮膚のフォトタイプを有し、軽度から中等度のクロノまたは臨床写真徴候を示す女性被験者を両研究に登録した。主な研究では、MED、lipoperoxides（マロンジアルデヒド）皮膚の含有量、しわの深さ（画像分析）、皮膚の弾力性（肌の弾力性）を考慮して、1回の最小紅斑量吸引伸長法）を測定した。

結果
治療を受けた被験者は、UVBおよびUVA誘発皮膚変化（皮膚の赤みおよび脂質過酸化物の減少）および皮膚のしわおよび弾力の改善を示した。 100mgと250mgの抽出物用量の間に差異は見られず、100mgの抽出物用量から始まるプラトー効果を示した。プラス効果のいくつかは、製品消費の2週間という短期間で顕著であった。

結論
Nutroxsun™の長期経口摂取は、日光曝露の悪影響を避けるための補完的な栄養戦略と考えることができる。これらの効果の推定機構は、UVR誘発活性酸素種および付随する炎症性マーカー（リポペルオキシドおよびサイトカイン）の阻害ならびにそれらの細胞内シグナル伝達経路に対する直接作用を介して起こる可能性が最も高い。

＜引用元＞https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4931025/